interviewインタビュー
2022.11.09
【新任管理職】第四回 行動と内省により殻を破る
「新任管理職研修」について、5回シリーズの特別インタビューとして鳥居先生にお話をお伺いしました。今回が最終回です。第四回研修である「行動と内省により殻を破る」について伺ったインタビューをお届けします。
アビリティーセンター 以下アビいよいよ特別インタビューシリーズの最終回となりました。
今回は、管理職研修の基本プログラム全4回の、第四回「行動と内省により殻を破る」についてお話をお伺いできたらと思います。
鳥居先生 以下敬称略第四回では、これまでの研修で書いたアクションプランを振り返ってもらいます。
一回目から三回目まで、研修が終わったら必ず実践してもらいますので、実践してみてどうだったかを発表してもらいます。発表で、出来ていないことが色々と報告されるので、これからどうやっていくのかについて、グループのメンバーでコーチングしてあげる形です。
矢印を自分に向けて、自分の殻を破る、というのが四回目です。
360度評価を行う場合は、三回目と四回目の間に行います。評価者は上司、部下、同僚で、5-7人に行ってもらい、自己評価も行います。そうすると、自分が出来ていると思っていても他の人が出来ていないと思っていた、というようにギャップが出るので、そこから自己課題を発見してもらいます。
四回目の研修でレポートをお返しして、レポートを分析して発表してもらい、皆から質問やフィードバックをもらいます。これは中々効き目があります(笑)。
アビ360度評価は中々厳しい意見も出ますよね(笑)。しかも、一回目~三回目の研修を受けられた後なので、良くなっているはずですよね・・?ということですよね。
鳥居そうなんですよね。良くなっているはずだけれど、そうでもないなと。
そこで、まだまだよね、という話になります。まだまだだから、継続してこれから何をやりますか?と考えると、大概はビジョンをきちんと構築しなければいけいない、コーチングをしないといけない、という話に戻ります。そこで、今後の実行に繋げます。
アビ「殻を破る」ということについて、もう少し教えていただけますでしょうか。
鳥居4人位のグループで発表をして、発表後に他の3人が発表者に質問をするんですが、「質問しかしてはいけない」というルールです。つまり、その人が行ってきたことを深く内省してもらいたいんです。
コーチングの原理と一緒なのですが、どうして上手くいかないのか、何を目指していたか、これからどうするのか、という質問をどんどんしてもらいます。質問をしてもらう時間帯が、矢印が自分に向く時間帯なんです。
次に、質問が終わったら皆が助言してあげる。フィードバックの仕方のルールを決めてあげるんです。この時間が「殻を破る」という見方をしています。
アビ自分に矢印が向くことによって、何かをみつけるようなイメージでしょうか。
鳥居自分が今まで考えていなかった新しいことに気付くということですね。
例えば、「部下が変わってくれないのはその部下の能力のせいだ」と思い込んでいたのが、「実は上司である自分の部下に対する態度がそうさせていた」と気付くということです。
当たり前のようでも中々本人は気付いていないんですね。原因は自分にあると思えるかどうかなんですよね。自分の中に原因をみつけた時に、殻を破れる瞬間がある、ということです。
自分一人で考えても難しいので、メンバーが必要なんですね。質問してもらうことで気付くことが出来るし、助言をもらうことで見えてこなかったものが見えてきます。
知らないうちにバイアスにかかっているんですよね。「あの部下は出来ない」、逆に「あの部下は出来る」というのもバイアスで、バイアスがあることに気付いていくのが大切です。
最終回は大切で、今後の行動が変わってくると思うし、2年目の管理職は更に良くなっていくと思います。
アビ内省することで気付くことが出来るんですね。
管理職を行う上で、この研修の内容を知っているかどうかは、本当に大きいですね。
鳥居新任管理職の研修なので、ここから長い管理職生活が始まる訳ですからね。一年目にこれを知るかどうかは大きいと思います。受講者の方が「これを受けるか受けないかでは全然違います」と言います。
なので、この研修を始めた会社はやめないですね。毎年必ず行って、その会社の管理職は全員この研修を受けているという状態を作るんです。
5年位続けると、その会社の管理職の内、何割もが受けている状態になるので、その会社の文化が変わってきますよね。コミュニケーションが活発になったり、ファシリテーションが当たり前になったり、その会社の雰囲気が前向きに明るく変化しますね。
全ての会社に受けて欲しいと思うくらい、すごく大事な研修なんですね。
アビ本当にそう思います。
鳥居他に研修で必ず言うことがあるのですが、仕事は振らないとだめだと伝えます。
振らないと抱え込みますよね。なぜ振らないかと言うと、部下がミスしたらどうしようと、勇気がないんですよね。
教えてやらせるのは難しいので、自分がした方が早いので自分でする。そうすると、部下は成長しなくなるので、益々振れなくなりますよね。また自分が抱え込むという悪魔のサイクルになります。部下もハッピーではないんですよね、機会を与えられないので。
なので、勇気をもって振りましょうと必ず言うんです。そして、勇気を持つためには、自分が勇気を持てるような状況におくしかない。
勇気を持てる条件はいくつかあって、一つ目はメンバーに任せるときに、時間的余裕を持っておくことです。余裕がないと追い詰められてしまうので、締切を早く伝えておけば、何かあったら修正してやればいいと思える。
二つ目は、途中の報告のルールを決められるかどうかです。途中で報告がないから怖くなる訳です。報告のルールを決めて守ってくれるなら勇気が出ますよね。
後は、その人がミスしたときにカバーする方法をあらかじめ自分の中で決めておくということです。
ひとまず任せてみよう、と任せると、部下は一歩前進します。
アビ仕事を任せるのも、精神論ではなくて、論理的に考えて状況を作るんですね。
アビ全5回でお話を伺ってきましたが、鳥居先生は愛媛県のご出身ですが、最後に四国の企業様にメッセージをいただけますでしょうか。
鳥居四国は素直な方が多いと思います。その素直さを便利使いせずに、成長に向けて欲しいなと思います。
素直な人材が多いというのは宝だと思うんですね。成長に向かうように気持ちを持っていってあげてくださいとお伝えしたいです。
アビ鳥居先生、どうも有難うございました。
5回に亘りお話を伺ってきましたが、新任管理職研修は、上司の方のすべきことを明確にし、前向きに仕事を行う原動力になるように思います。それが部下の方に波及し、ひいては会社全体に影響を与えていくのだと感じました。
新任管理職研修にご興味をお持ちいただけましたら、是非営業担当者、もしくは下記お問い合わせフォームからお問い合わせをいただけたら幸いです。