このページの本文へ移動

interviewインタビュー

小西 功二 様

2024.09.09

サイコム・ブレインズ小西様に聞く~新しい学び方「まなラン」とは~

今回は、集合研修でも、映像講座でもない、新しい学び方「まなラン」について、開発者のサイコム・ブレインズ株式会社 開発営業部 部門長/シニアコンサルタントの小西様にうかがいます。

サイコム・ブレインズ

小西様

聞き手|アビリティーセンター企業研修グループ 田中恵子(元高知放送アナウンサー)

複数の学び方をかけあわせる

-小西さんが開発された「まなラン」とは、どのようなサービスなんでしょうか?

小西:「まなラン」は、ジョギング(Jog&Run)するように学ぶこと(Learn)を楽しんで習慣化してほしい、そんな想いから生まれたプログラムです。概要を言いますと、知識のインプットは映像講座、インプットにもとづくアウトプットの機会をオンラインワークショップ、さらに、学習プラットフォームで、学習者同士がチャット投稿などで学びあう、という3つの要素をかけあわせて、一つのテーマに対して習熟していただくという新しい学び方です。

-複数の学び方をかけあわせたブレンディッドラーニングということですね。コロナ禍でオンライン研修が一般的になり、映像教材もたくさん出てきて、社会人の学び方の選択肢は、今、本当に増えましたよね。ただ、映像教材は「なかなか見てもらえない」という声もありませんか?

小西:そうですね。自己啓発の支援として、映像ラインナップを導入して、たくさんのラインナップから自分の興味・関心にしたがって見てもらうという会社も多いですが、人事部に聞くと、見てくれる人が決まっている、見てくれる人はそもそも意識が高い人で、本当に見てほしい人がなかなか見てくれない、という声も聞かれます。その点、「まなラン」は要所要所にワークショップがあるので「来週ワークショップがあるから、それまでに映像教材を見ておかないと」という良い意味でのプレッシャーがあるんですよ

インプットは映像教材、アウトプットをミニワークショップで

-確かに、「いつまでに」という期限があると、なんとかして見ようとしますよね。映像教材で事前学習をし、ワークショップはどんなことをするんでしょうか?

小西:ワークショップは、アウトプットの場です。実は、学習期間の中で、必ず現場で実践することにこだわって設計しています。自らの業務の範囲内で、学んだことを実践して手ごたえを得ていただく、そして、ワークショップで集まっていただいた時に、成果を確認しあったり、TIPSを共有しあったり、なお残る課題を共有して、ネクストアクションとして何をやっていくかを話し合ったりしていただきます。

知識としてインプットしただけでは使えないものをテーマに

-なるほど。アウトプットしながら学習を進めることで、本当に仕事の場で使えるスキルが身に付きそうですね。どんなテーマを学習することができるんでしょうか?

小西:知識としてインプットしただけではうまく使えないものが、まなランのテーマとして適していると考えています。例えば、論理思考。本を読んで知識をつけることはできますが、分かったつもりでもなかなか使いこなせないものですよね。また、マネージャー向けなら1on1やファシリテーション、若手向けには報連相やフォロワーシップ、営業領域では交渉術やソリューション営業などが挙げられます。

-確かにどれも、本を読むだけ、1回の研修だけでは身に付きにくいものですね。

小西:筋トレと同じで、現場で使い続けるからこそ、その筋力が衰えず強化されていくものなので、実践の機会をトレーニングの中にくみこんでいるんです。一気につめこむのではなく、こまめにインプットし、こまめにアウトプットする。それにより、3ヶ月という期間の中で、忘れずに定着していく、行動が習慣化していくということを期待しています。

受講者同士の学びあいを活性化する

-インプットをする映像講座、アウトプットをするワークショップ、そして、3つ目の学習プラットフォームの役割はなんでしょうか?

小西:学習プラットフォームのチャットルームを受講者同士の学びあいを活性化する場にしていただきたいと考えています。企業研修の受講者アンケートを見ると、良かった点として一番多くあがってくるのが「立場を同じくする受講者同士で意見交換できた」「他の受講者のいいやり方を参考にできた」「同じ悩みを持つ者同士話ができて、気が楽になった」という声なんです。そういうネットワーキングに、まなランはフォーカスしています。ミニワークショップや学習プラットフォームで、気づきの共有や相互アドバイスをしていただくことで、学習者同士の学びあいを活性化してほしいと期待しています。

-私も研修に参加して、講師からだけではなく、受講者から刺激を受けた経験はありますので、そういう場ができたら素晴らしいなと思います。ただ、チャットルームへの投稿って、勇気がいる気もします・・・

小西:もちろん、投稿につながるように、ディスカッションのテーマ設定やタイミングなどの仕掛けもデザインしています。でもやはり、投稿したことに誰かが「いいね」をつけてくれたり、コメントをくれたりすることは単純にうれしいですよね。そのうれしさを求めて、またコメントしたり、他の人のコメントを見たりリアクションをしたりする。そのポジティブな雰囲気が学習プラットフォーム上でできるといいですね。

自律学習のきっかけになってほしい

-3つを掛け合わせた学習方法がわかってきました。今後、「まなラン」がどのように活用されることを期待していますか?

小西:必須で見ていただく映像教材以外も、ビジネスマスターズの480の講座は、期間中自由に見ていただけます。学びを進める中で、新たな疑問がわいて関連する講座を見る、気になる講座を見る、というふうに、自律学習のきっかけになるのが理想ですね。また、集合研修には集合研修の、映像教材などの個別学習には個別学習のそれぞれの良さがありますが、学習者のニーズも多様化しているので、その中間の新たな選択肢としての価値が生まれることを期待しています。

-どうもありがとうございました。

本日お話をうかがった「まなラン」について詳しくは下記をご覧下さい。
https://www.ikusei-kensyu.jp/lxd.html